今回のBitSummitで初のプレイアブル出展となった『Momodora V』は美しいセルルックの3DアクションRPGだ。とにかく雰囲気が良く、「風のタクト」のような見た目でダークソウルのような手に汗を握る駆け引きを実現させている。
前作は知る人ぞ知る2Dプラットフォーマーであったが、今回は多くの人の関心を集めることになることは間違いない。開発はゲームデザインを手がけるrdein氏を中心に、カンボジア、オランダ、英国、カナダと、オンラインコミュニティを通じて知り合った4人によって進められている。
リリース時期については、「来年末に間に合えばいいけど、うーん再来年かな」とのこと。自分たちの納得出来るクオリティまではコツコツ作り続けるそうなので、期待して待っていよう。
体験できるボスバトルはなかなか手強い!
彼らのブースでは4つのゲームが展示されていたが、ひときわ目を引くのは本作「サムライ地獄」だ。古き良きターンベースのシミュレーションRPGではあるものの、ローカル協力とサクサク快適なゲームプレイで見事なオリジナリティを確立しているといえよう。
プレイヤーひとりにつき1キャラのみしか扱えないシンプルな仕様だが、これは全くマイナスになっていないと感じた。むしろ展開が早まり、また個性の異なる他のプレイヤーキャラと足並みを揃えつつ、声を掛け合い、敵の群れを殲滅していくのがとにかく楽しいのだ。もちろん展示版ならではの攻略法やルールを探る意味合いも大きいが、パーティゲームのようにワイワイできることは大きなポイントだ。
開発は二人組チーム、スカシウマラボによって行われており、プラットフォームはPC・スマートフォンなどで、リリース時期は未定とのこと。
ちゃんとリリースまで持ち込んでください。マジで。
「Tシャツ買うと首斬られるどファンディング」を実施中とのことです。興味のある方は首を斬られてみてはいかがでしょう。
和尚さんはすでに斬られておりました。
鉛筆画のようなルックで失われた世界の探索を行うのが本作「Earth Atlantis」だ。とにかく完成度の高さに驚いたが、聞けば10年前から作ってはやり直しを繰り返しており、その大きな理由は「望むような絵作りでの実現が難しかったから」らしい。
本作の主眼はボスファイトに置かれており、独特の攻撃方法やパターン、またボスによっては弱点のコアが露出したタイミングを狙うなど伝統的な横スクロールシューティングのマナーを踏襲したものになっている。ボス以外の部分はいわゆる「メトロイドヴァニア」のシューティング版という趣であり、マップに表示されたトレジャーを参考に幻想的な海洋世界を探索するのはなかなか楽しい。
体験版の制限がなければずっとやっていたくなるようなゲームだった。
開発はタイのスタジオである「Pixel Perfex」で、おおよそ10人程度で行われているとのこと。SteamのGreenlightも通過し、秋ごろにはPC版がリリース予定となっている。
今回、とにかく多国籍チームによる開発が目立ったが、本作も同様だ。デザイナーの李さんがロンドン留学中に知り合った友人と進めているプロジェクトで、日本に戻ってきた現在は2国間で開発を行っている。
基本的には部屋にあるものを視点を変えつつ探索するポイント&クリックなのだが、キャラクターたちがプレイしているゲーム、いわゆるゲーム・イン・ゲームが重要な役割を果たしているようで、そのメタなゲームの進行が本編にも影響するらしい。その凝った仕掛けがどのように作用しているのか、じっくり腰を据えてやってみたい。
年内にはSteamで配信予定であり、iOSへの移植も検討するとのこと。