本作「ツケカエゴーレム」は、学生のチーム制作から生まれた作品です。
プログラマーが2名、プランナーが4名というチーム構成で制作しました。

「はさむ」から生まれたアイデア
2017年度の日本ゲーム大賞アマチュア部門のテーマ「はさむ」。
このテーマに沿って、今までにない尖ったゲームを作ろう!と、制作したのが「ツケカエゴーレム」です。
私達は、以前に2Dのアクションパズルゲームを制作した経験があり、その経験から今回も「はさむ」を使ったアクションパズルゲームが作れないかと考えていました。
体をツケカエる!?

ゲームの草案の一部
さて、どんなゲームを作ろうかと話し合っていると、リーダーが「ツケカエゴーレム」の原案となるアイデアを書いてきました。
この頃にはまだ、ゴーレムというモチーフは決まっておらず、頭と足が分離するキャラクターを操り、ステージ上のブロックを挟んでは付け替えていくといったアイデアでした。
正直なところ、このルールでゲームを成立させるのは難しいのでは無いかと思っていました。ゴール方法、はさむ挙動、ステージ構成などが不明瞭だったからです。しかしながら、みんなで意見を出し合い、何度もの試行錯誤(時にはぶつかりながら…)を経て現在のゲームに辿り着きます。
時間が無い、素材が無い、でも何とかする
コンテストの〆切までに時間が無かったため、開発効率を如何にして上げるかというのは、意識しました。Slack、Trello、Git、Tiledなどの便利だと思ったツールは開発の中に積極的に取り入れて行きました。

Slackでの密なコミュニケーションは作品の完成度に直結した
また、「ツケカエゴーレム」の制作メンバーの中に、アーティストは居ませんでした。幸いなことに必要とする素材はそこまで多くは無かったので、Blenderでモデリングしたり、illustratorでUIやロゴを作ったりしました。
見た目に関してはシェーダーで整えました。ToonShader + Color Correction + Vignette + SSAOを適用することで、本作の魅力である何処か柔らかい雰囲気を醸し出せたのでは無いかと思います。

左側:適用前 右側:適用後
コンテスト参加で得られたもの
日本ゲーム大賞アマチュア部門では残念なことに2次選考で落ちてしまいました。しかしながら、他のコンテスト(U-22、学生CGコンテスト、自作ゲーフェスなど)にも応募してみたところ、入賞することが出来ました!
実際にコンテストで審査員などにフィードバックを貰うことで、ゲームの良かった所、悪かった所が浮き彫りになりました。また、全国的なコンテストでも一定の評価を頂けたというのは、チームメンバーの自信にも繋がりました。
次のコンテストに向けて
今年の日本ゲーム大賞アマチュア部門にも応募する予定で制作を進めています。
今年のテーマは「うつす」。今年こそ入賞出来るように、挑戦していきます。