ゲーム業界では主流な存在となった「ゲームジャム」。これまでも数々のタイトルがゲームジャムで萌芽し、後に成功を収めています。短い期限付きでゲームを作るというこのしくみでは、開発者に強い決断力と強烈なクリエイティビティの両立が求められます。 ごく短い時間で楽しいゲーム体験を作り出して仲間たちから拍手喝采を受けるか、ゲームを完成できずに誇りと自信を粉々に打ち砕かれるか。結局のところ、ゲームジャムってそういう場所です。
そしてここQ-Gamesでも、屈強(?)な開発者数名が集い、ゲームジャムを通じて『Dead Hungry』という小さなゲームを生み出しました。そしてその過程では、Unityが大いに活躍してくれました。

あれは2016年3月のある日。我らが司令官ディラン・カスバートは、社内にひとつの告知を流しました。曰く「社内全体でゲームジャムやんぞ!」と。その後チームが編成され「2週間で好きなモン作れ!」という指令が下されました。文字通りの意味で、「何でも好きなモン作ってよし」という指令です。条件はVRゲームであること! そして…(コホン…チラッチラッ) Made with Unityであること!! かくしてアメリカ合衆国が誇る最良の素材トップ2、「フードトラック」と「ゾンビアポカリプス」が合体することになったのです。

おバカになろう
『Dead Hungry』のコンセプトは至ってシンプル。「ハンバーガー」で「腹を空かせたゾンビの群れ」を撃退すること! いえ、冗談じゃなくってホントに。最速でバーガーを作って「奴ら」の飢えを満たし、人間性を取り戻させる。さもなくばゲームオーバー。それだけ。ジャンルは「フード・バイオレンス・シミュレーター」。いい響きでしょ?
このコンセプトを実現する上で、Unityの柔軟さはゲームデザイナーにとって必要不可欠なものでした。『Dead Hungry』の完成度を高めていく過程では幾度もイテレーション(企画・試作・テスト・改善を繰り返していくこと)を重ねていきましたが、厳しいスケジュールに間に合わせることができたのは管理が容易なシステムがあったからです。このシステムがあったからこそ、クレイジーなコンセプトからは決してブレないように実験的な要素を実装し、ゲームプレイ体験を磨き上げられたと言えます。
でもまあ、ゾンビのためにハンバーガー作るって時点で間違いないワケですけど!

調理!・実食!・もう一度!