ICC | イン・ア・ゲームスケープ ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我

今週末まで!メディアアート施設「ICC」にてゲーム展「イン・ア・ゲームスケープ」開催中!

イン・ア・ゲームスケープ:ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我」展 展示風景 

東京・初台にある「NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]」といえば、これまでに坂本龍一やライゾマティクスの展覧会などが行われてきた、国内随一のメディアアートにフォーカスした展示施設。そこで、今週末の2019年3月10日(日)まで、ゲームをテーマにした展覧会『イン・ア・ゲームスケープ ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我』が開催されている。Playdead《LIMBO》などのいわゆる“インディ・ゲーム”からインターネットアーティストによるゲームをハッキングした美術作品まで幅広く展示。普段モニタの中でプライベートに接する“ヴィデオ・ゲーム”を、美術品としてパブリックなものとして展開した。その緻密なレイアウトは必見だ。

展示作品

イン・ア・ゲームスケープ:ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我」展会場入り口。共同キュレーションは土居伸彰氏と谷口暁彦氏

和田淳《マイエクササイズ》2017-19年

谷口暁彦《何も起きない》2017年

デヴィッド・オライリー《Everything》2017年

Playables(ミヒャエル・フライ&マリオ・フォン・リッケンバッハ)《Coin》2017年

チューリッヒのPlayablesは、アニメーション作家のミヒャエル・フライとゲーム・デザイナーのマリオ・フォン・リッケンバッハによるユニット。本展覧会では、彼らの白黒のみで構成された三つのミニマルな作品と、オリジナルの人形の群れを展示している。ゲーム性もありながら、アニメーションとしても質が高いのが彼らの作品の特徴だ。

COLL.EO《イタリアからの絵葉書》2016年

サンフランシスコとミラノを拠点に活動するアートユニットCOLL.EOによる作品。ゲーム『フォルツァ ホライゾン2』の風景をキャプチャし、ポストカードを作った。このポストカードは来場者が自由に持ち帰ることができる。写真家「スティーブン・ショア」が1970年代に行ったプロジェクトにインスパイアされた作品である。

左:JODI《ストリート・リーガル》 2004年 右:ミルトス・マネタス《ミラクル》1996年、《スーパーマリオ・スリーピング》1997年

JODI《SOD》1999年

1990年代から活動するインターネットアーティスト、JODIとミルトス・マネタスによる作品。JODIの《SOD》は、1992年発売のFPSゲーム「Wolfenstein 3D」をハッキングし、ミニマルで抽象的な空間へと変容させた。

ブレント・ワタナベ《サンアンドレアス・ストリーミング・ディア・カム》 2015–16年

アメリカの作家ブレント・ワタナベによる作品。ゲーム『グランド セフト オート V』に登場する鹿を延々と追い続ける映像作品。鹿は自ら遊ぶようにプログラムされているNPCである。映像ではビーチを散歩したり、銃撃戦に巻き込まれたり、警察に追われる鹿が映し出される。

ジョセフ・デラップ《エレジー:GTA USA 銃 殺人》2018-19年

ジョセフ・デラップ《エレジー:GTA USA 銃 殺人》2018-19年。こちらも『グランド セフト オート』をモチーフにした作品。アメリカ国内の銃による死者の数をゲーム中でシミュレートし、その様子を生中継している。

よゐこの有野氏も体験

興味のある方は、ヴィデオ・ゲームの番組でお馴染みの、「よゐこ」の有野晋哉氏が紹介するYouTube動画がアップされているので、来訪の前にチェックしてみるのもオススメ!

写真撮影:木奥恵三
写真提供:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]

イン・ア・ゲームスケープ ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我

公式WEB:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
日程:2018年12月15日(土)─2019年3月10日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] ギャラリーA
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
開館時間:午前11時—午後6時(入館は閉館の30分前まで)
入場料:一般・大学生 500円 / 高校生以下無料
主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]

齋藤 あきこ - 2019年3月6日